月: 2018年7月

商標出願の際の留意点① ~複数の商品・役務の指定について~(弁理士 岩佐佑希子)

はじめまして。
昨年の6月から当事務所にて勤務しております弁理士の岩佐と申します。
入所して約1年が経ちました。
これから不定期ですが、知的財産権に関する役立つ情報を更新していきたいと思います。

早速ですが、今回は、商標出願の際の留意点としまして、「複数の商品・役務の指定」についてご説明したいと思います。

まず、商標出願をする際には、願書に以下の2点を記載する必要があります。

 (1)使用する商標(ネーミングやロゴ)
 (2)その商標をどんな商品や役務(サービス)に使用するか

(2)を指定商品・指定役務と呼び、すべての商品・役務は第1類~第45類の区分に分類されています。そして、願書には、具体的な商品・役務の名称とともに、それが属する区分についても記載する必要があります。

ここで、商標出願の大原則として「一商標一出願」と「一出願多区分制」というものがあります。
「一商標一出願」は、一つの商標について一つの出願をする、つまり登録したい商標が複数ある場合は商標ごとに出願をしなければならないというものです。
一方、「一出願多区分制」は、一つの出願で複数の区分に属する指定商品・指定役務を記載することができるというものです。

ただし、ここで注意して頂きたいのは、指定する商品・役務の属する区分の数が増えるごとに、出願や権利維持に必要な料金が変わってきます。
(例えば、「ABC」という商標について、酒類の中でも「ビール、酎ハイ、日本酒」という商品を指定して出願したい場合は、ビールは第32類という区分に分類され、酎ハイ、日本酒は第33類に分類されていますので、出願料は、[3400円+(区分の数=2)×8600円)=20600円]となります。)

従いまして、指定したい商品・役務の区分が多岐にわたるような場合は、費用対効果を考えなければなりませんので、優先順位を付けたり、商品・役務の指定の仕方に工夫が必要となってきます。

案件により事情が異なりますので、詳しくはご相談いただければと思います。