月: 2021年5月

無料相談会の趣旨について(再掲)

この度は岡 特許商標事務所HPをご覧頂き、ありがとうございます。
さて、弊所の特徴である無料相談会をご説明させて頂きたいと思います。

この無料相談会は、当職が勤務弁理士時代から沈思黙考していたものであり、独立を決意した動機の1つでもあります。
また、弊所の理念にも通じるものであり、このHPを開設した理由でもあります。
当職の故郷である和歌山県は農林水産物を始めとする多くの産業資源や様々な観光資源があり、それらを活用して新技術や新商品を生み出されている方が多くいる一方、それらをうまく保護し活用できていないがために事業として発展していない事例(個人の趣味レベルの範疇で留まっている方々)を多く見てきました。
また、和歌山県は知的財産の保護・活用に関する意識が残念ながら他の都道府県に比べて低く、特許や商標の出願数も近畿地方の中では毎年最下位争いをしている状況となっています。

当職は弁理士登録以降、このような状況(資源もアイデアもあるのに、あまりにも事業としての成功率、成長率が低いこと)がなぜ続いているのかをずっと考えていました。
事業化の成否は技術や商品の良し悪しだけではなく、様々な要因があると思いますが、そもそも知的財産制度自体を知らない方(特許や商標という言葉は聞いたことがあっても、内容を知らない方)や、あるいは日々の資金繰りや営業活動に奔走するのに手一杯で知的財産と無縁の経営をしてきたという方が案外多く、折角生み出した知的財産をうまく保護・活用できていないのではないかと思い始めました。

なお、中小企業庁が2009年に発行した中小企業白書においても、特許を保有している企業(知的財産の保護に気を遣っている企業と言ってもよいかもしれません)は、そうでない企業に比べて従業員1人当たりの営業利益が高くなることが統計上、裏付けられています。
また、同白書には出願をしない理由も統計が取られていますが、中小企業はコスト負担が大きいことがネックになっています。
もちろん、出願をして権利を取得することが全てではなく、必要に応じて営業秘密(ノウハウ)として管理することも重要なのですが、ノウハウ管理を選択した場合でも第三者が同じノウハウについて権利を取得しまった場合への対応等、適切な手当をした上でノウハウ管理をされているのか、甚だ疑問です。

また、知財についての関心はあるのだが、特許事務所(弁理士)に相談すること自体に敷居の高さを感じている方も多くあるのではないかと思い始めました(すぐにお金の話をするのでは?依頼を前提としないと真剣に話を聞いてくれないのでは?素人がトンチンカンな話をすると怒られるのでは?)

そこで、気軽に、知財について日頃お考えになっていることや疑問を相談して頂き、知財制度を理解してどのような対応をすればよいかを知って頂く機会を設けるべきと思い、郷里の知財の啓蒙を図るべく無料相談会の開催をしている次第です。
また、中小企業白書の事実を知っていただき、和歌山の事業者様もさらに上のステージへと事業を進めて頂きたいという思いもあります。
従いまして、ボランティアとして実施していますので、弊所への仕事の依頼などを誘導するようなことは一切致しません(ご質問があった場合にも費用などの回答は極力しないようにしています。簡単な書類であれば書類作成の仕方も指導しています。)。
また、何度でも無料で相談対応をさせて頂いております(他にご予約の方がいない場合は時間の制限も設けず、対応させて頂いております。ただ、あまりにも長時間になる場合には次回の相談日に再度お越し頂くようにお願いすることがあり得ますが...)。

開所以来現在に至るまで、和歌山県全域や泉南地区にお住まいの方々のご相談に対応させて頂いている実績(のべ約130件)がありますので、是非お気軽に弊所無料相談会をご活用下さい。